2012/11/11

ポルトプロジェクト、ミーニョ大学講演


ポルトプロジェクトのカタログ編集準備、報告書を書きながら今更ながら、やっと冷静にプロジェクトの事を振り返っています。

「アニメから震災以降のアートの行方」という壮大なテーマでしたが、この講演の本題は、やはり震災以降のアートの行方が中心になりました。「この重い問題を私が語ってよいのだろうか?」と原稿を書きながらずっと自問自答してきましたが、私自身、過去に福島でグループ展や個展でお世話になり、色々と想う事がありました。あの3月11日以降経験した事、起きている現実は私達に様々な問い掛けをしている様に思います。

過酷な現実を突きつけられた時、私達は極限状態の中で何を考えるのか、、?一人のアーティストとしてアートに何が出来るのか、社会的な役割とは、その根源的な問い掛けを潜在的に抱えながら、私達は様々な立場や国境を越えて考えていかなければならないのでしょう。

答えは今は出せません。

それでも私達は、今まで継続していく作品の中でしか語る事が出来なく、「アートで何が出来るのか、何がアートで出来るのか?」
その問い掛けを胸に、自身と向き合い、作り続ける事が大切なのではないだろうか。

3時間に及ぶ長丁場、足を運んで頂いた方々、作品資料を貸して頂いた吉田重信さん、今回この様な機会を設けて頂き、通訳をして頂いた高松先生 、本当にありがとうございました。

今回お世話になりました、ミーニョ大学の高松剛史先生のブログです。
http://chuva.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-b5dc.html






2012/11/02

プロジェクトを終えて、日本とポルトガル































今回のプロジェクトはリスボンに次ぐ都市、ポルトのアートギャラリーが立ち並ぶ地域、展覧会場となるポーア・モール・アルテ・ガレリアは非営利のギャラリー故、 より地域のコミュニティーとの密接度が強く、市民との関係を築くには最適の環境であったと思います。

私達のプロジェクトがオープニングを迎える時期、このギャラリー通りの主要画廊も一斉に初日を迎え、今迄静寂に包まれていた通りは正にカーニバル宛らの賑わいで、活気に満ちたものになりました。その勢いが、このプロジェクトのギャラリーにも流れ、より来客者の動員に繋がり、多くの方に私達の作品を観て頂く事になりました。街を挙げてのイベントシーズンだけあり、美術関係者だけでなく、より一般市民との距離も近く、更に作品を通して率直な感想を聞く事が出来た事は何よりも収穫でした。

現在EU加盟国の中で経済的岐路に立たされているポルトガルが、今後どのように財政再建に向っていくのか、そしてポルトガルの社会経済を支えるもう1つの柱として挙げられる、ポルトガルと旧植民地7か国から成る「ポルトガル語圏諸国共同体」(CPLP)の存在がEU依存型の経済から脱却するとともに独自の経済基盤を構築していくのかなど、ポルトガルの国家政策の進むべき道は様々な視点で考えられて行くのだろう。その中でポルトガルの文化政策もヨーロッパ諸国の中で、如何に進んでいくのだろうか?

porto project 4




















展覧会場となるポーア・モール・アルテ・ガレリア。



















                                                               次の発表に繋がるshadowシリーズを24点展示しました。





















日本と違いダイレクトに質問して頂き、新鮮でした。もっと英語を喋る事が出来れば更に良かったと思います。
改めて自分の語学力の無さを痛感します。





2012/11/01

porto project 3


ドウロ川に面したポルトの歴史地区です。流石に世界遺産に登録された
場所です。中世の面影を残し、美しい街です。






















川の奥の地区にはポートワインのワイナリーが犇めいています。





















石畳の町並み。
あまりにも良い雰囲気のロケーションがありすぎで、これ以上掲載出来ません。